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皆さんこんにちは!
塩見木工所、更新担当の富山です。
今回は、私たちが日々製作している木製家具や建具を長く使うためのメンテナンス方法をご紹介します。
せっかくこだわって作った家具や建具も、使いっぱなし・放ったらかしにしてしまうと、どうしても劣化が早まってしまいます。
でも逆に、日々のちょっとしたお手入れで、驚くほど長持ちさせることができるんです!
木の家具は、見た目にも温かみがあり、どんな空間にもなじむ素晴らしい素材です。
でも、木は“生きている”素材でもあるので、ちょっとした気遣いが必要なんです。
木製の扉や棚、テーブルなどに付着したホコリは、柔らかい布で乾拭きするのがベストです。
ついやってしまいがちな「水拭き」は、木材の表面に水分が染み込み、反りや変色の原因になることがあるので避けましょう。
どうしても汚れが気になる場合は、軽く絞った布に中性洗剤を少量含ませて拭いた後、すぐに乾拭きで水分を拭き取るのがポイントです。
扉の蝶番(ちょうつがい)やレールの動きが悪くなったな?と思ったら、専用の潤滑油(KURE 5-56など)をサッとさすだけで動きが劇的に良くなります。
ギーギー音がしていた建具も、スムーズに開閉できるようになりますよ!
注意点としては、さしすぎないこと。布で拭き取るくらいの量に留めましょう。
「テーブルに物をぶつけて傷がついた…」「ドアの角がちょっと欠けた…」
そんなときに便利なのが木製家具用の補修キット。ホームセンターでも手軽に手に入ります。
クレヨンタイプのものや、ペン型の補修材を使えば、小さなキズや色落ちをササッと修正できます。
また、アイロン+濡れタオルで蒸気を当てる方法は、木材のへこみを戻す裏ワザとしても有名です(無垢材に限ります)。
木は湿度によって伸び縮みします。
梅雨時は膨らみ、冬場の乾燥では収縮します。この性質が原因で、
扉が閉まりにくくなる
隙間が空く
表面がひび割れる
といった不具合が発生することもあります。
除湿機や加湿器を上手に活用して、湿度を40~60%に保つことが家具にとって理想的な環境です。
家具も建具も、手をかければかけるほど応えてくれるものです。
毎日触れるものだからこそ、日常的なケアがそのまま寿命に直結します。
「長く使いたい」「次の世代にも残したい」
そんな思いを持っていただける家具や建具こそ、私たち職人にとって何よりの喜びです。
次回は、住宅以外での家具建具工事、オフィスや店舗での実例をご紹介します。
実は、お店づくりにも建具職人の腕が光っているんです!
次回もお楽しみに!