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皆さんこんにちは!
塩見木工所、更新担当の富山です。
~素材を知れば、空間づくりがもっと楽しくなる~
建具や家具の美しさ・耐久性・印象を左右するのが、何といっても**“素材選び”**です。
同じデザインでも、使う素材が違えば、まったく違う質感・雰囲気・使い勝手になります。
ここでは、実際の建具工事や家具製作でよく使われる素材を紹介しながら、特徴・用途・選び方のポイントをご紹介します。
天然の木材そのものを使用する高級素材。木のぬくもりや風合い、年輪の美しさが楽しめます。
【メリット】
◎ 高級感がある
◎ 強度が高く、長く使える
◎ 経年変化で色味や艶が深まる
【デメリット】
▲ 湿気や乾燥により反りや収縮が起こる場合がある
▲ コストが高い
特注ドアや造作家具、和室の障子や床の間、玄関収納など、空間の“顔”になる場所にぴったりの素材です。
本物の木を0.2~0.5mmほどの薄さにスライスし、合板に貼り付けたもの。
【メリット】
◎ 無垢材に近い見た目
◎ コストを抑えられる
◎ 安定性が高く、反りにくい
【デメリット】
▲ 傷がつきやすい
▲ 表面を削ると中の合板が出るため再仕上げ不可
デザイン性が求められる収納扉、カウンター、室内ドアなどに多く使用されます。**「本物志向+コスト意識」**のある方に人気です。
樹脂を含浸させたシートを合板に貼りつけたもの。 強度と耐水性に優れ、住宅・施設ともに多用されています。
【メリット】
◎ キズ・汚れ・水に強い
◎ 色柄バリエーションが豊富
◎ メンテナンスが簡単
【デメリット】
▲ 見た目は本物の木材より若干人工的
▲ 硬いため、端部が割れると補修が難しい
洗面所・キッチン・オフィス家具・商業施設の什器など、メンテナンス重視の場所に最適な素材です。
素材には一長一短があります。
どんな空間に、どんな目的で使うのか――を明確にすることが素材選定の第一歩です。
用途 | おすすめ素材 |
---|---|
高級感・木のぬくもりを出したい | 無垢材・突板 |
コスト重視で機能性を保ちたい | メラミン化粧板 |
湿気の多い場所 | メラミン/樹脂系合板 |
経年変化を楽しみたい | 無垢材 |
デザイン・素材・施工精度――
この3つが揃ってこそ、美しく、長く使える建具・家具が生まれます。
素材の特性を正しく知り、職人の技術と組み合わせることで、空間に心地よさと機能性を与える施工が実現できるのです。
次回もお楽しみに!