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塩見木工所のよもやま話~第23回~

皆さんこんにちは!

 

宮崎県日向市を拠点に木製家具や建具の製作を行っている

塩見木工所株式会社、更新担当の富山です。

 

 

 

工場加工と現場加工の違いとは?

家具建具工事の品質を支える“製作”と“納まり”の考え方

家具建具工事では、
**「工場でつくる部分」と「現場で仕上げる部分」**を適切に分けることが、品質・工期・コストの最適化につながります

特に近年は、オーダー家具や造作建具において、
工場での高精度なプレカット・組立準備を進め、
現場では据付・組立・微調整を中心に行うスタイルが主流になっています。

この「工場加工+現場加工」の役割分担を正しく理解することで、
仕上がりの美しさと施工効率は大きく変わります✨


工場加工の役割:精密さと品質の安定

まず、家具建具工事の品質を大きく左右するのが工場加工です。
工場では、設備・治具・加工環境が整っているため、以下のようなメリットがあります。

✅ 高精度な寸法管理

パネルソー、NCルーター、ボーリングマシンなどを活用し、
ミリ単位での加工精度を安定して確保できます。

✅ 品質の均一化

温湿度や作業環境が比較的安定しているため、
反り・狂い・加工誤差のバラつきを抑えやすくなります。

✅ 工程の効率化

墨出し、切断、穴あけ、仮組みまでを事前に進めることで、
現場作業時間を短縮し、全体工程を読みやすくできます⏱️

仕上がり品質の向上

小口処理、面取り、塗装下地などを工場で丁寧に行うことで、
意匠性の高い仕上がりにつながります。

つまり工場加工は、
**「品質をつくり込む工程」**と言えます


️ 現場加工の役割:納まりと実装力

一方、現場では図面通りにいかないことも少なくありません。
躯体精度の誤差、壁や床の不陸、設備配管との取り合いなど、
実際の建築現場には“調整が必要な要素”が必ずあります。

そこで重要になるのが現場加工(組立・調整)です。

搬入・据付

分割製作した家具や建具を安全に搬入し、所定位置へ設置します。

チリ・建付け調整

扉のクリアランス、引出しの走り、見付けの通りなどを調整し、
操作性と見た目を両立させます。

取り合い対応

巾木、見切り、コンセント、設備機器との干渉を確認し、
現場条件に合わせて最終調整します。

✅ 最終仕上げ

ジョイント処理、タッチアップ、金物調整を行い、
引渡し品質まで仕上げます。

現場加工は、
**「納まりを完成させる工程」**です


⚖️ 工場加工と現場加工は“対立”ではなく“連携”

「工場で全部つくればいい」「現場で合わせればいい」
どちらか一方に偏ると、手戻りや品質低下の原因になります。

大切なのは、案件ごとに最適なバランスを設計することです。

例えば…

  • 意匠面・精度が求められる部材 → 工場加工を厚く

  • 躯体誤差の影響を受けやすい部位 → 現場調整代を確保

  • 工期が厳しい案件 → 先行製作で現場工程を圧縮

  • 搬入制限がある現場 → 分割計画を事前に最適化

このように、製作段階から施工段階まで一貫して計画することで、
品質・工程・コストのバランスが取れた施工が実現します


よくある課題と対策

課題①:図面と現場寸法のズレ

➡️ 対策: 着工前実測と製作前最終確認を徹底

課題②:搬入できないサイズで製作

➡️ 対策: EV寸法・搬入動線を確認し、分割計画を行う

課題③:建付け不良や隙間発生

➡️ 対策: 下地精度確認+調整金物・逃げ寸法の事前設定

“現場でなんとかする”ではなく、
“現場で確実に納まるように工場で備える”ことが重要です✅


まとめ:高品質な家具建具工事は、役割分担で決まる

家具建具工事においては、
工場で精密に製作し、現場では組立・調整を行うという考え方が基本です。

  • 工場加工=精度・品質・効率を担保

  • 現場加工=納まり・操作性・完成度を調整

  • 両者の連携=手戻りの少ない高品質施工を実現

この役割分担ができている現場ほど、仕上がりが美しく、トラブルも少なくなります✨

家具や建具は、空間の印象と使い勝手を大きく左右する重要要素です。
だからこそ、製作と施工の一体管理で、確かな品質を積み上げることが大切です

次回もお楽しみに!

 

 

 

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